ビームスのエグゼクティブが
海外出張時における時計のこなし技を披露!

マリンスポーツを楽しむ人以外にも多くのファンを持つエドックスのダイバーズ。卓越した機能を備えたハイスペックウォッチは、いろいろなシーンやコーディネイトにマッチするところに大きな魅力があるのです。なかでもお洒落を知り尽くしたファッショニスタ達は、旅でこそこのダイバーズウォッチの実力が際立つと強調します。特に出張での身支度は、限りある荷物のなかで装いのセンスとビジネス的な感度など、多くのスキルが求められるもの。当企画5回目となる今回は、ビームスのエグゼクティブにインタビュー。ブルーを基調とした着こなしテクニックは、洒脱にして参考になるヒントに満ちたもの。

「スポーティにして高級感をも備えた
クロノオフショア1は、旅の時計として理想的」

 日本を代表するセレクトショップのクリエイティブディレクターとして、世界中を駆け回っている中村さん。メンズアパレルの世界的展示会である“ピッティ ウォモ”などへの出張は、2週間の長期にわたることもあると語ります。そこで今回は旅をスタイリッシュに過ごすために重要な、オフの装い方2例を伺いました。特に中村さんが旅のオフスタイルにおいてこだわっているのが、スマートでありつつ同時に快適であること。やはりいくらお洒落であっても、窮屈だったり着心地に違和感のあるものでは体調に影響すると指摘します。旅では極力ストレスを減らし体調を調えつつ過ごすことが、出張を成功させる大事なコツだと語ります。
「とは言え僕等はファッションを仕事としていることもありますので、上下スウェットのような服で出掛けるワケにはいきません。成熟した大人として、品格ある着こなしを出張先でも常に心掛けるようにしています」

 そんな中村さんが実践する着こなしのポイントはブルー系の色使い。ブルー系を装いの軸とすることで、色々なメリットがあると言います。
「そもそも2週間分の身支度を完全別個に揃えようとすると、膨大な量になってしまいます。だから着回しできるものがひとつの前提になるのです。ネイビーを含めたブルー系のカラーは、男性服の基本であるブラウンやグレーに非常に相性の良い色み。そしてブルー自体が若々しく清潔感あるカラーであることから、僕は着こなしの軸に選んでいるのです」

そういった装いにマッチするのが、エドックスのクロノオフショア1だと中村さん。
「旅を含め、オフの装いにはダイバーズ系などスポーティな時計がよく似合います。なかでもエドックスのクロノオフショア1は、ダイバーズにしてクロコダイルストラップのモデルをラインナップしているところがポイント。だからテイラードジャケットを軸としたクラシカルな着こなしにもエレガントにマッチするのです」

ダイバーズウォッチとして十分な機能を備えているクロノオフショア1。とりわけ中村さんがこのシリーズを気に入っているのは、他にはないスペックに加え、発色の良いカラーモデルをラインナップしているから。
「時計も身に着けるもののひとつであることは言うまでもありません。僕好みであるブルー系スタイリングの完成度を高めるためにも、時計もブルーで揃えたいと考えていたのです。なかでもセラミックのベゼルまでブルーで揃えた新作のクロノオフショア1は、ファッション的にも見逃せない素晴らしい仕上がりです」

  • JACKET STYLE

    「大人のジャケットスタイルには
    合わせる腕時計もエレガントな要素が不可欠です」

    出張での商談を終えてレストランなどに向かう際。または、その土地でショッピングや観光に回るとき。そういったシチュエーションでは、やはりジャケットスタイルが基本になると中村さん。とは言え堅苦しいアイテム使いでは、心からその時間を楽しむことができません。装いの軸となるジャケットの素材にこだわることが大事だと語ります。
    「このチルコロのジャケットは、ニット素材。ウール風の素朴な素材感ですが、素晴らしいストレッチ性を備えています。ジャージーのようでありながら、しっかりテイラード的な立体仕立てにて作られており、エレガントな雰囲気を感じさせます」

    出張の装いにおいて中村さんが留意するポイントのひとつに温度への気遣いがあります。日本と異なり、日中は温暖でも夕方から意外なほどに冷え込む場合がヨーロッパなどではあるのだとか。
    「見栄えばかり気にしていると、寒すぎたり暑すぎたりする場合があります。国内と違って旅行中は体調もふとしたことで崩れがち。ですので、これからの季節の出張では、今日着ているようなダウンベストをインに挟んだりします。薄手なのに非常に温かく、たとえ暑さを感じて脱いでも、コンパクトにたためてしまえるので非常に便利なのです」

    もちろん合わせる時計はエドックスのクロノオフショア1。なかでも今季の新作となるブルーベゼルをあしらったモデルは、今の気分にハマるものと高く評価します。
    「テイラードのジャケットスタイルのときは、時計もそれなりに品格あるルックスのものが良いと思います。スポーツ時計はタフなところが旅に適しているのですが、往々にしてゴツすぎることも。そこへいくとクロノオフショア1は高級感もあるので、こういった着こなしに品良く馴染みます。さらにブルーベゼルのモデルは、腕元も堅くなりすぎずファッショナブルに見えるところが良いですね」

    ジャケット(¥79,920 / チルコロ1911)
    ナイロンジレ(¥48,600 / ヘルノ)
    クルーネックニット(¥32,400 / ジョン スメドレー)
    ネイビーパンツ(¥34,560 / インコテックス)
    シューズ(¥75,600 / パラブーツ)

  • SHAWL COLLAR KNIT STYLE

    「軽快なカジュアルスタイルを
    上品に引き締める効果も備えています」

    ひとくちにオフスタイルといっても色々なシーンがあります。特に長期出張の場合は、移動の時間も増えるもの。そういったシーンではさらに寛いだコーディネイトを用意するのが中村流。移動の時間も体調をリセットするチャンスと捉えているのです。
    「今回アウターとして選んでいるのがニットカーディガン。衿がついているので軽いジャケット替わりの一枚として使える一枚です。移動のときは姿勢が限定されたり、荷物を運んだりと身体に負荷を掛けることが多いもの。それゆえにできるだけ着心地が柔軟なものを選んでいます。ただしこのニットのようにフワッとした質感のものを装いの軸にした場合、どこかに“締め”の要素を設ける必要があります。インに挟んだジレは、適度に質感を変えてくれるスエード製。上半身を引き締める効果を備えています。加えてダブルブレスト型なので、今季らしさをさり気なくアピールするポイントにもなると思います」

    ブルー系のウエアで着こなしを固めるというと、“ボトムはデニム”となりそうですが、中村さんはあえてオフホワイトのチノパンをチョイスします。
    「こういったトップスにパンツまでブルー系だと、少々固い印象になってしまいがち。ホワイト系のパンツを合わせることで、逆にトップスのブルーがキレイに映えるようになるのです。また、ホワイトのパンツはクリーンな雰囲気を感じさせるところもポイントです」

    こういったコーディネイトをさらにランクアップさせようと意図したとき、エドックスのクロノオフショア1は、理想的なアイテムだと中村さんは考えます。
    「ニットアウターをメインとするような寛いだ装いには、エッジのある小物を取り入れることで締まった印象が作り出せるもの。ただし、存在感のあるブレスレットなどでは、寛いた雰囲気に合わないことも。そこで理想のひとつなるのが高級感あるダイバーズ。ほど良い存在感と同時に、クラス感を演出することが可能です」

    ショールカラーニット(¥34,560 / アンドレア フェンツィ)
    スエードジレ(¥51,840 / エンメティ)
    シャンブレーシャツ(¥24,840 / ボルゾネッラ)
    ホワイトパンツ(¥27,000 / ジェルマーノ)

KEY ITEM ファッショニスタが海外旅行に携行するアイテムをピックアップ

  • エドックス クロノオフショア1

    「新作のブルーベゼルモデルは、前作以上に人気が出ること確実」

    実はエドックスと中村さんは、このクロノグラフモデル以前から深い関係にありました。去年40周年を迎えたビームスのアニバーサリーモデルをエドックスにて製作しており、そのモデルを監修した人物こそ中村さんだったのです。現在エドックスにおいて定番化しているダイバーズにおけるブルーストラップの仕様は、なんと中村さんのアイディアから。「お陰様でビームス40周年記念モデルは、ウチのお店でもほぼ完売することができました(笑)。あのモデルは3針式のベーシックなモデル。今回選んだクロノオフショア1はクロノグラフタイプということで、よりスポーティかつマッシブなスペックがポイントです。さらに40周年記念モデルはラバーストラップ仕様でしたが、こちらはクロコダイルストラップ。さらに大人の旅の装いにマッチするアイテムに仕上がっているように感じます。艶やかなブルーセラミックのベゼルも着こなしのアクセントになるディテール。恐らく前回の40周年モデルより、人気になること間違いないでしょう」

    中村 達也さん着用モデル「CHRONOFFSHORE-1 CHRONOGRAPH AUTOMATIC」の詳細はこちら >>

    ファーロのクロコダイルウォレット

    「お札と少数のカードのみ入る“超薄型”がポイントです」

    出張や旅行での外出時において、普段使っているようなフルサイズの財布は持ち歩かないという中村さん。いろいろな革小物を試した結果、たどり着いたのが薄仕立ての札入れだと言います。「これはファーロのものですが、小銭入れも付いておらずカードポケットもごく少数のミニマルな仕立てが特徴的。海外ではセキュリティの観点から、余分なものはなるべく携帯しないようにしています。この札入れに最低限のお札とカードを二枚入れて出掛けるのが僕のやり方。この札入れは日本の革細工職人の伝統技である“ベタ張り”にて作られているのが最大の特徴。限界に近い薄さを実現しており、薄手ジャケットの胸ポケットにしまっても、外観に響かないところが気に入っています。さらにこのネイビーカラーは僕だけの特注品(笑)」

    スワダのトラベル用グルーミングセット

    「あまりの切れ味に感激し、旅の必需品となりました」

    服装に気をつけることも大事なことですが、それ以上に大切なのが伸びてしまう部分のお手入れ。旅先でも時間が空いた就寝前などに、要所をチェックし身嗜みを整えているのだそう。「やはり二週間も旅行をしていると、爪などがどうしても伸びてくるんです(笑)。せっかく服装がキチンとしていても、伸びきっている爪では格好がつきません。だから爪切りやグルーミング用のハサミは旅の必需品だと思っています。このセットはスワダの社長さんから直接いただいたもの。実際に使ってみたらその切れ味の鋭さに驚いて、以来ずっと出張や旅行に携行しています」

中村 達也

ビームス クリエイティブディレクター

1963年 新潟市生まれ。 母の実家は羅紗屋(生地商)、父方の祖父は靴職人という環境に生まれる。 大学4年の秋にビームスにてアルバイトを始め、卒業と同時に入社。 ビームス 渋谷、ビームスF 店長、BEAMS F バイヤーを経て、現在はクリエイティブディレクターとしてドレス部門を統括。自身のオウンドメディア「TATSUYA NAKAMURA OFFICIAL OWND( https://tatsuyanakamura.amebaownd.com )」では独自コンテンツも充実。

Photograph / Kouzaburo Momose
Text / Tsuyoshi Hasegawa
Direction / Keiichi Moritani
Web / dede inc.

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