田口頼

さまざまな業界で活躍するトップランナーのインタビューによる連載企画"エドックス ラヴァーズ"。
プロフェッショナルの仕事へのこだわりを通して、愛用する時計を紹介していきます。

今回は、20歳ながらも世界で実力を示す、若きプロSUPアスリートの田口頼さん。両親がSUP ガイドを始めたきっかけで本人もその道に入り、今では世界の大会で好成績を残し、実力と人気急上昇中の注目選手です。メジャースポーツに比べて、まだ知名度が低いSUPをメジャースポーツにさせるため、田口さんが歩んできた道のりと今後のチャレンジなど、愛用するクロノオフショア1 クロノグラフ オートマティック サンセット スペシャルエディションとともに詳しく聞いてみました。

両親の仕事について行き
遊び感覚で始まったSUP

3歳の頃、家族で沖縄県那覇市へ移住、その後移り住んだ今帰仁村で両親がツアーガイドの仕事を始め、その手伝いをしながら遊び感覚でSUPを始めました。 レースに参加したのは小学校6年生で、参加したらハマりましたね。元々SUPを始める前から海で遊ぶことが好きで、最初はアクティビティというよりも、シュノーケルや釣り目的の海の上での移動手段として楽しんでいました。

中学生でSUP一本に絞り
プロへの道を目指す

中学校の頃は途中まで水泳をしていましたが、好きなことは全力で取り組む性格もあり、SUP一本に絞ろうと決意。中学生の頃は決められた時間に学校へ行かないといけないため、練習の時間が限られています。朝はローイングマシンで1時間30分漕いで、学校へ。夕方自宅に帰ってきたら、海へ行き漕いだり波乗りをしたりと、日々その繰り返しでした。

高校へ進学する際、その頃から海外遠征や地方への大会に回ることが多くなってきたので、公欠扱いにならない限り休みが取れず、普通の高校では出席日数が足りなくなり……。高校生活3年間をSUPに集中したいという想いから通信制の学校を選び、練習に集中できる環境を作りました。空いた時間は両親のSUPスクールのガイドを手伝いながら、学校の課題をこなし、充実した学生生活を送れましたね。

今はプロとして仕事をしているので、毎日ハードなトレーニングをしています。週5日はトレーニングで、残りの2日はセミオフとして、緩急をつけた生活を送っています。結局、休みの日も海に潜ったりしています。でもまったくストレスがなく、そんな生活を楽しんでいます。

生涯スポーツとなる
素晴らしいスポーツ

SUPは波に乗ったり釣りをしたりと、色々な人が楽しめるスポーツです。漕いでいるだけでもヨガ効果もあり、体幹が鍛えられるし、腰痛持ちの人がSUPを始めて良くなったという話も聞きます。陸のスポーツに比べて体への負担が少なく、マラソンで怪我をした人がSUPに乗り換えるなど、海のマラソンとも呼ばれています。生涯スポーツとして、今では子供から70代の方まで漕いでいる人がいるくらい、老若男女楽しめるのが魅力です。

試合前のメインルーティーンは
イメージトレーニング!

大会に向けて重視していることは、イメージトレーニングです。もちろん、大会現地の海のコンディションや出場選手も調べますが、レースは自然も相手になるので、レース展開をイメージしながら練習をすることが重要だと思っています。作戦も10〜20パターン考え、どんな事態がおきても対応できるようにしています。ゲン担ぎのゼブラ柄の勝負パンツを履いて、ここ最近はバンダナを巻いて挑んでいます。

実は去年の韓国大会で、想定外のことが起きました。いつも使っているボードがロンドンから届く予定だったのですが、世界事情のため運搬が止まってしまい、大会当日に手元に届かない事態がありました。しかも、大会で使用する所属のボードが韓国で取り扱いがなく換えが見つからずで、しょうがなく韓国の友人から借りたボードで大会に出ることになりました。予選は無事通過しましたが、決勝が始まった直後に転倒してしまい、大きく出遅れてしまいました。でも焦りはなく、むしろそこから追い抜くイメージがすぐできて、作戦通りにいけました。僕はいつもスタート展開が悪く、そこから追い上げることが多かったので、これまでの経験が活かされた大会でしたね。しかもその大会のレースがインスタで注目を集め、今までで一番嬉しかったタイトルを獲得できました。

先月のタイで行われた世界選手権も印象に残っています。エントリー数は1000人超えの、世界一が決まる大きな大会でした。スプリントレース、ロングディスタンスレース、テクニカルレースの3種目を競う大会で、陸上で例えると、短距離、中距離、長距離になります。特にスプリントレースはレベルが高く、SUP界ではまだ名が知れていないカヌーのヨーロッパチャンピオンが出場するなど、年々レベルが高くなってきている種目です。自分の中では不得意の種目ですが、今年もファイナリストに残り、結果は7位。スプリントレースの練習は日頃からの実践数が少なく、その中で結果を残せたことは来年に繋がる成果を得たと思います。またロングディスタンスレースでは、レースの9割を僕が引っ張っていたのですが、対戦相手の厳しいサイドトレインで、僕が得意とする右側のストロークで力を込めて漕ぐことが出来ず、最後に抜かれて3位に。やり切れたけどやりきれない、歯がゆい気持ちになった試合でした。最後のテクニカルレースはスタートで出遅れてしまいましたが、8人抜きで4位に入賞しました。僕としてはもう少し上に行けたと思いましたが、大会全体を通してレベルが高くなってきたのは事実。自分の結果に満足はしていないのですが、世界的に見ても豪華なメンバーが揃った大会で、そこで楽しみながら戦えたことを誇りに思います。

目標はズバリ
世界制覇!

今の目標は、誰が見ても文句のない世界チャンピオンになることです。でもそこがゴールではなく、将来はミリオンプレイヤーになりたいです。これは中学2年生の頃から思っていることです。好きなことをしながらお金を稼ぎつつ、この競技を発展させるためには、僕が先頭に立ち夢を持たせるようなプレイヤーにならなくてはいけないという使命があります。まだマイナーなスポーツをメジャーに押し上げるため、実現したいですね。

寝る時以外は肌身離さず
時計を身に着けている

SUPの練習や休日で海に潜る時に、必ず時計は着けています。沖縄は寒暖差が激しいので、時間を正確に知っておくことが重要だからです。寝る時以外はほぼ時計を着けているので、僕の生活になくてはならないものです。

純粋にカッコいいと思った
男心をくすぐるデザイン美

エドックスの時計は、他のブランドでは見られない特徴的なデザインがカッコよく、男が憧れる理想の時計ですね。高級感がありつつもカジュアルな雰囲気があり、女性が着けても可愛いと思います。"THE WATER CHAMPION "をコンセプトに掲げているエドックスですが、まさに僕に相応しい1本。僕が着けている"クロノオフショア1 クロノグラフ オートマティック サンセット スペシャルエディション"は、アクティブな大人の男性が一番憧れる腕時計というテーマのもとで作られていて、デザインと機能のバランスがよく、ラグジュアリーなムードがお気に入りです。

CHRONOFFSHORE-1 CHRONOGRAPH
AUTOMATIC SUNSET SPECIAL EDITION
クロノオフショア1 クロノグラフ
オートマティック サンセット スペシャルエディション
Ref.01122-37R-BRIRGM

ライフスタイル誌・Safariとの共同製作によって誕生した、クロノオフショア1 クロノグラフ オートマティック サンセット スペシャルエディション。エドックスとSafariの象徴である、海の夕暮れ時の情景にインスパイアされたカラーリング。ゴールドのケース・針・インデックスが沈みゆく太陽の煌めき、ブラウンの文字盤が夕焼け空、ブラックのインダイヤル・ベゼル・ストラップが水面の影を表現している。インデックスの1のみ大きく表記することで、チャンピオンへの強いこだわりを演出。特殊なケース構造、ねじ込み式リューズ、3㎜厚のサファイアクリスタル風防、50気圧/500m防水、シリコン配合のラバーストラップへの変更が可能など、ハイスペックな機能を搭載する。田口さんの趣味である素潜り時に愛用する水中銃のトーンともマッチし、タウンユースからアクティブなシーンで洒落たムードにまとめてくれる。

自動巻き(EDOX011)、時針・分針・スモールセコンド、クロノグラフ(秒・30分計・12時間計)、曜日、日付、タキメーター、45㎜径、厚さ16.5㎜、316Lステンレススティール(ピンクゴールドPVD)、ハイテクセラミック(逆回転防止ベゼル)、50気圧/500m、3㎜厚サファイアクリスタル(無反射コーティング)、ねじ込みリューズ、オートヘリウムケースバルブ、クロコダイルレザーストラップ(ラバーストラップ付属)、日本限定50本

Profile

田口頼 (プロSUPアスリート )

2003年生まれ。若干20歳のプロSUPアスリート。3歳の頃に家族で沖縄県へ移住し、両親のガイドの手伝いがてらでSUP遊びを経験し、本格的にSUPライフをスタート。12歳の頃、キッズレースで優勝をキッカケに、父親監督のもとSUPレーストレーニングを開始。レース歴10ヶ月でアメリカ・カリフォルニアでの世界最大のSUPレース「パシフィックパドルゲーム ボーイズ11〜12歳クラス」でテクニカル優勝、総合3位。翌年、レース歴1年ながら、「全日本オープンインフクラス」にて、史上最年少で総合優勝を果たす。アメリカ・カリフォルニア「PPG 2017 BOYS 12〜14歳クラス」で優勝。その後、数々の大会で好成績を残し、今乗りに乗っているSUP界の希望の星。
Instagram:@raisupokinawa

 

【2023年の主な大会実績】
第10 回全日本SUP 選手権大会RACE
テクニカル部門・優勝、ディスタンス部門・優勝、男子歴代最年少2冠。
 
SUP ASIAN CHAMPIONSHIPPIONSHIP(SUP アジア選手権)(韓国)
スプリント部門・優勝、ディスタンス部門・優勝、総合優勝、初代アジアチャンピオン。
 
ISA(国際サーフィン連盟)世界選手権(フランス)
テクニカル部門・銅メダル、ディスタンス部門・銅メダル。
 
ICF(国際カヌー連盟)SUP 世界選手権(パタヤ)
ディスタンス部門 ・銅メダル、男子団体ディスタンス部門 ・金メダル、男子団体テクニカル部門 ・金メダル。

Photography:Nomi Mitsuhiro
Text :Masanaga Miyajima